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「ロボットの時代」と「われはロボット」

アイザック・アシモフの短編集「ロボットの時代」を読んだ。以前読んだ同著者「われはロボット」の流れに与するものであり、やはりロボット工学三原則に従うロボットたちの話が展開される。(「われはロボット」の感想はこちら

しかし、「ロボットの時代」と「われはロボット」には明確な違いがある。「われはロボット」はロボットの行動・心理を解析する話であるのに対し、「ロボットの時代」はロボットが存在する世界で人間がどう動くかという話だ。ロボットに焦点をあてるか、人間に焦点をあてるか。題名の違いが、如実にそれぞれの差を表している。

個人的には「われはロボット」の方が好きだ。「われはロボット」は、人間からロボットを見てその実直さに心打たれるストーリーであったが、「ロボットの時代」はロボットに比べて人間はなんと利己的に世界をみてしまうのかというストーリーだと感じた。結局同じことなのだが、前者の方が前向きで気分がよいように思う。

とはいえ、「われはロボット」の主役であったロボット心理学者スーザン・キャルヴィン博士は、相変わらず濡れた刃物のように頭が切れる魅力的なキャラクターで、彼女が登場する4編はどれも面白い。特に「校正」はこの短編集の中で一番面白い話であると共に、上述のテーマの違いを明確に感じさせるものでもあった。

幕間にはアシモフのコメントが挿入されている。アシモフによるスーザン・キャルヴィン博士に関する下記のコメントはなかなかに示唆的なものを感じた。

時が経つにつれ、わたしはキャルヴィン博士を恋するようになった。彼女はたしかに近よりがたい生き物だ―――わたしの陽電子ロボットのどれよりもはるかにロボットの一般的なイメージに近い―――だがともあれ、わたしは彼女を愛している。 (p.135)


ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
(2004/08/06)
アイザック・アシモフ

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